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小泉凡記念館名誉館長からのごあいさつ

ごあいさつ

晩年の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が、どこよりも愛し、6回の夏を過ごした焼津。泳ぎの達人を魅了する駿河湾の深い海、”神さま”のような人格者、山口乙吉さんをはじめ、素朴で親切な焼津の人々との出会い、富士を望む絶景の浜辺、生活に生きづく和の伝統・・・。どれをとっても彼にはたまらなく魅力的な土地でした。八雲と焼津とのそんなご縁から、2007年にオープンした焼津小泉八雲記念館は、みなさまのご支援のおかげで2017年6月に10周年を迎えました。子孫として大変幸せなことです。深く感謝申し上げます。

従来、作家が遺した文学とは愛読者の鑑賞の対象、また研究者の研究対象として認識されてきたように思います。ところが2010年、小泉八雲の生誕160年、来日120年を記念して松江で開催された「全国小泉八雲の会&ミュージアムの未来を考えるサミット」がきっかけとなり、小泉八雲ゆかりの地の緩やかなネットワークが出来上がり、さらに八雲の精神性や事績を社会に活かす取り組みが、世界各地の八雲ゆかりの地で始まっています。

とくに、近年では八雲の精神性の根幹にある「開かれた精神(オープン・マインド)」に注目し、持続可能な共生社会へ貢献するため、「オープン・マインド・オブ・ラフカディオ・ハーン・プロジェクト」をつくり、現代アート展、朗読パフォーマンス、シンポジウムなどを通して地域活性化や文化創造をめざす活動が顕著にみられます。当館でも半世紀以上の歴史をもつ小泉八雲顕彰会と連携し、焼津の子どもたちの五感力や地域への関心を高める目的で焼津ゴーストツアーを行ったり、小泉八雲顕彰文芸作品コンクールや講演会、また静岡県立大学細川ゼミ・焼津市観光協会と連携した八雲グッズの製作など、「小泉八雲」を文化資源として地域社会に活かす取り組みを始めています。

多くの皆様のご来館を心からお待ちしております。「松江に行きたいけど遠すぎるので・・・」という方も大歓迎です。「弱い者いじめ」と「うそつき」が何より嫌いで、西洋中心主義ではなく、開かれた心で日本の本質にアプローチした小泉八雲の世界を楽しんでいただければ幸いです。

焼津小泉八雲記念館名誉館長 小泉凡

名誉館長の御紹介

凡先生

小泉凡(こいずみぼん)

小泉八雲記念館(松江市)館長・島根県立大学短期大学部名誉教授

略歴

1961年東京生まれ。成城大学・同大学院で民俗学を専攻後、1987年に松江へ赴任。島根女子短期大学講師・助教授を経て2009年~2018年3月まで島根県立大学短期大学部教授。2001年~2002年はセントラル・ワシントン大学交換教授。文化資源を発掘し観光に生かす実践研究や子どもの五感力育成をめざすプロジェクト「子ども塾」で塾長として活動する。2017年7月、日本・アイルランドの文化交流貢献で外務大臣表彰。

2012年7月15日に焼津小泉八雲記念館名誉館長に就任。

主著に『民俗学者・小泉八雲』(恒文社、1995年)、『文学アルバム小泉八雲』(共著、恒文社、2000年)、『怪談四代記 八雲のいたずら』(講談社、2014年)ほか。小泉八雲の直系のひ孫にあたる。


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このページの情報発信元

焼津市 生きがい・交流部 文化振興課 小泉八雲記念館

所在地:〒425-0071 静岡県焼津市三ケ名1550(焼津市文化センター内)

電話番号:054-620-0022

ファクス番号:054-620-0022

ページID:6129

ページ更新日:2023年3月1日

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