ここから本文です。

 

【焼津遺産】焼津節と舞踊

 

正調焼津節伝承会による『焼津節』の披露

 

昭和3年(1928年)、市民から歌詞を募集し、応募作品976首中から北原白秋が選歌し作られました。歌には焼津神社の荒祭の様子や、水産業で栄えるまちの情景が織り込まれており、昭和初期における焼津独特の文化風土を伝え残した作品です。また、『焼津節』は当初から舞踊を伴っており、歌、舞踊とも市民に長く親しまれてきた貴重な無形文化財です。
現在、『焼津節と舞踊』は、正調焼津節伝承会(鈴木金利会長)により継承されており、舞踊は二代目・藤間藤美津氏が伝承者として指導にあたっています。

ページ内メニュー

 

『焼津節と舞踊』について

『焼津節』は昭和3年、当時の文化団体である郷土愛社が御大典記念事業として一般市民から懸賞募集し、応募作品976首中から北原白秋が選歌し杵屋栄蔵が作曲し作られた。
歌には焼津神社の荒祭りの様子や、水産業で栄える街なかの情景が織り込まれており、昭和初期における焼津独特の文化風土を体現する貴重な作品と言える。当地域の民謡には田植唄、茶摘唄、子守唄などが知られるものの、「焼津」という地方的色彩が明らかなものは『焼津節』の創作が初見である。一般市民の応募より選歌されたことも踏まえ、当地域で後世に伝え残すべき民俗的資料としての価値は高い。
なお、『焼津節』は、市民公募のうち7首が撰歌されていたが、その後、小泉八雲にまつわる1首が加わり、現在では8首が伝承されている。創作当時はコロンビアレコードで録音され、唄は泉谷才三、松の家やじ、三味線は音羽屋音丸、同喜禰弥としてレコードに吹き込まれた。
『焼津節』には、当初から舞踊が伴っていたことが知られる。振付は地元の藤間流・藤間章吉が行い、現在は4首の舞踊が正調焼津節伝承会に受け継がれており、市民に長く親しまれてきた舞踊として、歌とともに文化財としての価値は高い。

注釈

北原 白秋(きたはら はくしゅう、1885年- 1942年)

日本の詩人、童謡作家、歌人。本名は北原 隆吉(きたはら りゅうきち)。詩、童謡、短歌以外にも、新民謡(「松島音頭」・「ちゃっきり節」等)の分野にも傑作を残している。生涯に数多くの詩歌を残し、今なお歌い継がれる童謡を数多く発表するなど、活躍した時代は「白露時代」と呼ばれる近代の日本を代表する詩人である。(引用参考文献 焼津市教育委員会編『ふるさと再発見』1985年)

杵屋 栄蔵(きねや えいぞう、1890年-1967年)

長唄三味線方の名跡。3代目以降は杵栄派家元となった。左團次一座、市川猿之助劇団邦楽部長、松竹邦楽顧問、長唄協会会長などを歴任。 1955年に勲三等、日本芸術院賞。
(引用参考文献 焼津市教育委員会編『ふるさと再発見』1985年)

『焼津節』伝承体制について

現在、『焼津節』は正調焼津節伝承会(会長 鈴木金利氏)が伝承し、舞踊は二代目藤間藤美津氏が伝承者として同会会員を指導している。正調焼津節伝承会会員は現在30名。月2回、練習を行い、市内イベント等に出演し、市民へ周知を図っている。

『焼津節』伝承団体

正調焼津節伝承会(会長 鈴木金利氏)会員30名

『焼津節』舞踊伝承者

二代目藤間藤美津氏

このページの情報発信元

焼津市 生きがい・交流部 文化振興課  

所在地:〒425-8502 静岡県焼津市本町2丁目16-32(市役所本庁舎6階)

電話番号:054-626-9412

ファクス番号:054-626-2188

ページID:18916

ページ更新日:2024年10月2日

情報検索メニュー

このページに知りたい情報がない場合は