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ビニールハウスや温室など園芸施設の台風対策
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台風接近前までに行う事前対策(1~2日前まで)
戸締り、補強等の対策(温室・ハウス共通)
- 台風が接近してきたら、よく見回って、戸締りをしっかりと行う。
- 天窓、換気扇、出入り口など外部と通じている部分はしっかりと固定する。
飛来物等への対策(温室・ハウス共通)
- 風に飛ばされたものが、ハウスに当たって破損する場合も多いので、施設の周囲は良く整理し、風に飛ばされやすいものは片付けておく。
強風への対応(パイプハウス等)
- 連棟ハウスの外側の棟は、特に筋交いを入れ補強したり、ターンバックルなどで柱を連結したりする。特に、風上側となるハウスは、浮き上がり防止のアンカーや外部補強金具を用いて、肩の部分の補強を行っておく。
- 妻部に近い1スパン分(2メートル)と側面部の風当たりの強い部分には寒冷紗などを張っておく(緩んでいる場合には、しっかりと締める)。
- マイカー線使用のハウスは、締め付けを十分にし、時々点検し増締めを行う。
- 差し込み型の小型ハウスのマイカー線は、必ず土際まで下げ、抜けたり、はずれたりしないように十分に固定しておく。
- 出入り口の扉(戸車)を点検し、強風で外れないようにしっかりと固定する。
- 側面部分は被覆材がめくれないように、パッカー等で固定する。
強風に耐えられないことが予想される場合
あらかじめ、被覆のビニールを除去し、パイプのみにしておけば、施設破壊の可能性は低くなります。
ガラス温室・屋根型ハウスなどの強風対策
- アルミサッシなどで施錠できる出入り口は、しっかりとカギを閉める。
- 屋根のガラス(被覆材)は、風の吹いてくる方向の反対側の方が吹き上げられるので、吹き上がりを防止する補強対策をあらかじめ行っておく。
- ガラスが風圧そのもので破損することは比較的少ない。風に飛ばされたものが当たって破損することが多いので、温室周辺はよく整理し、風に飛ばされやすいものは事前に片付けておく。
- 風が強く吹きぬける場所では、あらかじめ防風ネットを設置しておく。
- 天窓を閉めた状態でも隙間がある場合には、強風時に破損する恐れが高いので、完全に密閉できるように、普段からメンテナンスを怠らないようにする。
潮風害への対応(共通)
- 潮風害の危険性がある時は、すぐ散水できるよう事前に準備しておく。
- 停電となる場合も考えて、タンクにあらかじめ水を用意し、動力噴霧機を利用した散水などの対応策も準備しておく(動力噴霧機の燃料なども確保しておく)。
周辺の施設、機械の点検(共通)
- 燃料タンクは十分固定しておき、燃料コックは締めておく。また、燃料パイプも破損しないように点検・補強しておく。
- ハウス周辺の排水対策をしっかり行っておく。ほ場が水に浸かるとハウスの基礎部分の強度が低下し、抜けやすくなってしまう。
- 浸水が懸念されるほ場では、排水用ポンプを設置するなどして浸水害を防ぐ。
台風襲来直前の施設管理
台風通過中は、人命優先のため、原則的に無理な作業は行わないこと
台風の進行方向や風速をテレビ・ラジオ・インターネットなどで確認し、風の方向に注意する
ラジオ
AM
- NHKラジオ第一放送:882kHz
- SBS静岡放送:1404kHz
FM
- NHK FM:静岡88.8MHz/島田83.0MHz
- K-MIX:静岡79.2MHz/島田85.9MHz
- FM島田:76.5MHz
インターネット
施設内部や外部の補強作業の際には、必ずヘルメットを着用し、安全を図る
窓の自動開閉装置、暖房機、開閉式換気装置等の電源は切っておく
台風通過中に窓の自動開閉装置、暖房機、開閉式換気装置等の電源は切っておく。なお、換気扇の設置してあるビニールハウスでは、それを稼働させ、ハウス内の気圧を下げるように努め、被覆資材の浮き上がりを防止する場合もある。ただし、風が弱くなった場合は、被覆資材が引き込まれ、逆に破損の恐れがあるので、直ちに停止させる。
被覆資材が新しい場合には、あくまでも風を入れないように努める
被覆資材が古くなっている場合には、被覆材が破れ始めると風をはらんでハウスが倒壊しやすくなる。骨材の保護のため、事前に、積極的にビニールなどを破った方が、被害が少なくなる場合もある。
台風通過後は、まず送電線の事故防止に注意する
切れている電線には、触らない。
台風通過後の事後対策
台風通過後は早急に施設を見回り、破損箇所があった場合は補修する
換気を図り、施設内の高温を防止する
施設及び施設周辺の排水を積極的に図る
作物に対する当面の対策
-
作物への泥のはね上がりが多い場合には、動力噴霧機などで洗い流す。
-
潮風を受けた場合には、台風通過後直ちに散水して茎葉に付着した塩分を洗い流す。なお、温度や日射量が高くなると被害が大きくなるので、この作業はなるべく早く行う。
-
傷口より病原菌が侵入しやすいので、天候を見計らって薬剤散布を行う。
- 作物によっては、速効性の窒素、カリを利用し草勢の回復を図る。液肥の施用や葉面散布を行うのも効果がある。
(出典:静岡県農業振興課作成「園芸施設の台風・強風対策」より)
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ページ更新日:2022年10月5日